木曜日, 11月 30, 2006

リッチなシニア向きの自然探検ツアー

PolarQuestという旅行社がある。ちょっと冒険してみたい、リッチなシニア層向けに南極、北極圏地域での自然探検ツアーを出している。旅行社がシニア向けと言っているわけではないが、時間的に余裕があり、大抵の観光地へは既に行ったことがあり、これまでとは違った新しいデスティネーションでの自然体験や一味違った旅の仕方を求めている人達ということで、結果としてシニア層の参加が多くなっているようだ。

例えば2007年には、アイスランド、グリーンランド、スバールバル15日、カムチャッカ半島とチュコト半島19日、シェトランド諸島、南ジョージア島、フォークランド諸島19日等が企画されている。いずれのツアーも募集人員は50名ほどで、日本円にして一人60万から85万位のツアーである。移動は、船、ヘリコプター、ゴムボート、ジープ等だが、安全性への配慮がされているので、冒険心のあるシニアにはお誂え向きの自然探検ツアーと言える。 豪華客船による贅沢な船旅ばかりが、シニア向けとは限らない。

私達夫婦もお金はないが興味があったので、数年前ストックホルムで行なわれた砕氷船Origo号船上での説明会に参加し、実際に旅行中過ごす船室の様子やスライド等を見てきた。夢は募るばかりだが、まだ旅行は実現していない。

尚この旅行社によるスウェーデンのラップランド、アイスホテルへの犬そりツアーやサーメ人ガイドと共に行くトナカイによるソリツアーがエコツーリズムマークネーチャーズベストに承認されている。

月曜日, 11月 20, 2006

保育園児のための自然学校

自宅近くの森を散歩している時、大人に付き添われた保育園児達のグループをよく見かける。少人数のグループに分かれて、なにやら興味深そうに植物の観察等をしている。就学前児童を対象にした自然学校の活動のようだ。スウェーデンには、全国の自然学校約70の全国組織Naturskoleföreningenがある。就学前の保育園等は自治体が運営している関係で、コミューンベースの活動が主だが、国立公園内にその自然を紹介するため設けられているNaturumやミュージアム等も会員になっている。自然を解説する指導員の教育活動も行なわれている。自然学校は、ノルウェーデンマークにもある。

日本のメディアで、子供達の引きこもりなどのニュースを目にすることが多いので、子供達を小さい時から自然の中に連れ出し、体験学習させるこんな制度が自治体ベースで出来ないのだろうかと思い、ちょっと紹介してみた。北欧各国は元々市民活動が活発な地域で、コミューンベースでなくとも、環境や自然を学び親しむ市民の自主的な活動はこの他にも各種行なわれている。

Googleニュース・スウェーデン語版

先週の木曜日に、Googleニュースのスウェーデン語版が登場した。地元の他のメディアの反応として、これは別に新しいことではなく、既に数年前からもっとソース数の多いNyhetsportalen.seNewsdesk.se Njuice などニュースのポータルはあったよ、という記事がいくつか載せられていた。

Newsdesk.seは、新聞等の記事の見出しを集めたサイトではなく、企業、地方自治体、各種団体等が直接発行しているプレスリリースを集めた、主にジャーナリスト用のニュースポータルである。関心のある分野のプレスリリースが検索できるシステムになっており確かに便利だ。私自身がプレスリリースを書く仕事をしていたこともあり、書いた後関係メディアに郵送していた手間を今考えると、記事を書く側から関心のある分野のトピックに自らアクセスしてくれる、こんなサイトが当時あったらと思った。

土曜日, 11月 18, 2006

ウェブ・クリエーター・サイト

デザインが楽しめるスウェーデンのウェブサイトを紹介したので、今度はそれらのウェブを制作している側に興味が湧き、ちょっと調べてみた。先ずスウェーデンの広告代理店協会 (reklam.se) のウェブサイトを見てみたが、どうもぴんとこない。大手企業のTVコマーシャルやメディア広告など、従来の広告代理店の仕事を手がけている企業約250社が会員になっているのだが、例えばアニメやデジカメ写真やオンライン・ゲームといった新しい要素を取り入れたウェブサイト制作等を行なっている中、小の新しい企業はどこで検索できるのだろう、とまた色々調べていたら、こんなサイトが見つかった。

ウェブ・クリエーター・サイト (creativesection)  広告代理店 (reklambyrå) 以外に、ウェブ代理店(webbyrå) としてリストが載っている。その他、コピーライター、イラストレーター、写真家、ゲーム開発者、スタイリスト、グラフィック等のデザイン事務所やイベント代理店のリストもある。 クリエーターの連絡先情報や、これまで制作した広告やグラフィック作品等が、リスト上のカメラマークをクリックすれば見られるようになっている。 またトップページの100Wと記された赤ボタンをクリックすれば、クリアティヴな広告を競う100Wコンテスト入賞者のリストとその作品が見られる。

ウェブ代理店という名称が日本で使われているのかどうかは知らないが、確かにインターネットやモバイルでこれから利用が増えてゆくだろう新しいメディア部門の代理店があってもおかしくないのだ。

尚、広告関連の賞としては、既述のスウェーデンの広告代理店協会によるゴールデン・エッグ賞や、北欧5カ国(アイスランド、ノルウェー、デンマーク、スウェーデン、フィンランド)の広告から選ばれるScandinavian Advertising Awardsや、オンライン・キャンペーン、モバイル・ソリューションなど9カテゴリーでメディア企業に授与される今年10回目を迎えるSIME Awardsがある。

月曜日, 11月 13, 2006

デザインが楽しめるスウェーデンのウェブサイト

5~6年くらい前までは、細かいテクニックや小さい写真をたくさん使った日本の秋葉原的ウェブサイトが楽しかったが、システムエンジニアの仕事にデザイナーが加わるようになった頃から、スウェーデンのウェブデザインがずっと快くなった。特に政府機関や地方自治体のサイトで、これが自治体のサイト?と思わせるような、素敵な色使いやシンプルなデザインのウェブサイトが多く見られる。

自治体: スウェーデン西部4自治体の共同サイト vastsverige.se
jamtland.se skane.com stockholmtown.com goteborg.com
政府機関、団体: 北方少数民族サーメ人の文化紹介サイト samer.se 道路管理庁 vv.se
食品系: 食品チェーン店 ica.se 日刊紙のレセピ・サイト tasteline.se
サーチエンジン: 画像の検索サイト picsearch.se (日本語で検索可能)
ファッション: メンズ雑誌 kingmagazine.se
娯楽: 映画 sf.se
旅行: スキー skistar.com キャンプ場団体 camping.se 日本の温泉をイメージしたスパ yasuragi.se
企業: 家具、インテリア・チェーン店 ikea.com クルーズ船 birka.se
などなど、きりがないのでこの辺で。

「ブランド・イメージを確立する」という表現がよく使われているが、地域や製品のブランド化にせよ、ファッション、建築、アイデア、ライフスタイルなどを形にしてシステム化するにせよ、デザインは大切な要素のようだ。

会社案内、製品カタログ、本、雑誌、ウェブサイトなどの印刷物の優秀なデザインに対して授与されているPublishing Prizeの2006年受賞者が発表されているので、興味のある方はpopkom.seへ。

関連リンク
ウェブ・クリエーター・サイト

木曜日, 11月 02, 2006

北欧のお金持ちは誰?

ノルウェーのYearbookによると、ノルウェーはデンマークより25%、スウェーデンより30%、フィンランドより35%お金持ちだそうで、人口は北欧の19%に過ぎないが、北欧GNPでは26%を占めており、スウェーデンはノルウェーの2倍(約9百万)の人口を持ちながら、北欧GNPは32%だと、Norway Postが報じている。

一方、スウェーデンで年間百万クローネ以上(1クローナ約15円)の所得者層を対象にした雑誌Connoisseurの調査によると、スウェーデンのお金持ちは、2軒家を持つのは普通のことで、34%が4軒以上の家を持ち、12%が4台以上の車を持ち、年間4回はロンドン、パリ、NYK、マイアミ等へ旅行し、3%がクリスマス・プレゼントに10万クローナ以上消費するという。

また、2000年にスウェーデンとデンマークを結ぶオアスン橋が出来た(コペンハーゲンやスウェーデン第二の都市マルメを含む)オアスン地域は、デンマークとスウェーデン全体のGNPの26%を占めるまでに成長していると、Copenhagen Postが報じている。かつてはデンマーク領だった南スウェーデンのスコーネには、17000人以上のデンマーク人が家を持ち、毎日平均8600人のスウェーデン人が橋を利用して通勤し、7000人がコペンハーゲンに住んでいるとか。

誰がお金持ちにしても、北欧諸国は仲が良い。日本と韓国や中国が北欧諸国のようなオープンな関係になるのは何時のことだろうか。