日曜日, 1月 13, 2013

国民の "Good Life" を目指す政策


ボルボが中国企業に買収される前のテレビ・コマーシャルが好きだった。仕事を終えたらしい若者が自分の背丈より長くて大きいサーフボードを持ってエレベーターに乗り込む。バックグランド・ミュージックにフランク・シナトラが歌う "The Good Life" が流れている。そして、スウェーデンのライフスタイルを象徴していた安全でスタイリッシュなボルボが疾走する。

"It´s the good life, full of fun, seems to be the ideal"  歌詞はこちら。
(こういう時Spotify が日本でも共有できるといいのだが。。。)

ボルボもサーブも今はスウェーデンを代表する企業ではなくなった。若者の失業率は相変わらず高く、欧州の債務危機がじわじわとスウェーデン経済にも影響を与えてきている。

そんな折、政府の諮問委員会であるFramtids Kommissionen(@framtidskomm 未来委員会の意)が「社会の福祉と生活の質を測る新しい尺度」と題したレポート(スウェーデン語だがサイトでダウンロードできる)を発表した。2020~2050年に向けたスウェーデンの未来の福祉政策のあり方を探る調査レポートだ。

人々の幸福度をこれまで主に測ってきたのは、GDPによる経済的尺度や客観的な社会的尺度だったが、国連やOECD、フランスで行なわれた国際調査や国内のアンケート調査による各種レポートを比較しながら、個人の幸福度を測るには、例えばウェブサイトや携帯、スマートフォン、アプリなどを利用した情報収集によって、もっと主観的な尺度が取り入れられるべきだと提言している。

日本でも経済的尺度に偏らず国民のいわば "Good Life" を目指す政策提言が行なわれることを期待している。

関連リンク
スウェーデンの余暇事情(2004)
スウェーデンのパッシブハウスを見てきた
ガレージは男たちの城
スウェーデンの典型的スヴェンソン・ファミリー像
世界最大の個人主義者達
スウェーデンの若者層の経済事情レポート (2008)

追記 コマーシャル・フィルムを探してみたのですが見つからないので、もしかしたら記憶違いでボルボではなかったかもしれません。ただシナトラのバックグラウンドミュージックとエレベーターのシーンが強く印象に残っています。ご存知の方がおられましたらご連絡いただければ幸いです。


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