スウェーデンの家庭に初めて招かれ、ひと通り挨拶が終わると大抵先ず家の中を案内される。居間や台所は勿論、ベッドルームやトイレや物置のドアまで開けて見せてくれる。
ここは誰それが修理したとか、壁にかかっている絵やパッチワークは誰の手によるものだとか、塗り替えたペンキの品質やら、床を張り替えた時の苦労話など、ちょっとした大工仕事なら大抵自分でやってしまう人が多いので、苦労話も愛嬌のある自慢話になる。
多くの男性たちにとってガレージは自分の城のようなものだ。ガレージを見ればその家の主人の趣味や仕事ぶりが一目でうかがえる。上の写真はホンダCBに魅せられた男性のガレージで撮らせてもらったもの。ネットで見つけては買い求めたクラッシクなホンダのバイクが十台以上所狭しと並んでいる。
長い年月をかけてコツコツとクラッシックなホンダバイクを買い集め、パーツを取り寄せては修理し、エンジンを組み立て、色を調合して塗り、データをコンピューターに入れと、日本の職人の手仕事に通じるきめ細かさだ。ホンダ・クラシックバイクのミュージアムでも開けそうだ。
バイクだけでなく、クラシックカーやヨット、住宅や家のインテリア、庭作りや野菜栽培、保存食や手料理まで、それぞれの個性が表れた手仕事の数々を多くのスウェーデンの家庭で見せてもらった。長くて暗いスウェーデンの冬を過ごす鍵がこのあたりにあるようだ。夏はそれをお披露目、拝見できる楽しい季節でもある。
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