金曜日, 11月 19, 2010

日本のガラパゴス現象について逆取材される

Voyager Japanのオンラインマガジン、"マガジン航"の記事の取材のため、スウェーデン作家協会のオンデマンド出版サービスDejavubok.sePublit.seを訪問した際、余談で日本のガラパゴスや自炊について説明したところ、その話題がPublitのブログに載せられました。出筆者の了解を得て、ここに日本語訳を紹介します。

電子書籍が少ない?自分で作ろう!

先週、PublitとDejavobok(オフィスを共有)に、日本とスウェーデンのジャーナリストで日本のオンラインマガジン航のために電子書籍やPOD(オンデマンド出版)分野を取材しているアカネエンストロムの訪問を受けた。
(ジャーナリストではないけどまあいいか。)

マガジン航は数年前から既にPublitに注目していた最初の外国のニュースサイトの一つで、我々としては特に嬉しいことだった。当時はオンデマンド出版に焦点を当て、今回は電子書籍に関する取材を受けた。
(以前私のブログで取り上げたのと混同しているのだろう。)

日本ではこの分野の発展が進んでいると聞いていたが実際どの程度進んでいるのか知られていない。アカネから日本のいわゆる「ガラパゴス現象」について話を聞けたのは非常に面白かった。日本の技術がしばしば特異に発展しすぎて、日本国内でのみ機能する状況を表現するときに使われる言葉だ。(チャールズ・ダーウィンがガラパゴスで発見した鳥類のように、他の地域では見られない特異な進化を遂げたもの)。シャープは、ゴーグルなしで3Dが見られる最新携帯端末をガラパゴスと命名している。
(電子書籍端末もガラパゴス。)

もっと面白いのは「自炊」と呼ばれるホームメイドを意味する日本の読書愛好家による動きだ。電子書籍としてまだ商業ベースに乗っていない古い印刷本がどんどんデジタル化されている。リサーチ会社Macromillが今年初めに行った調査によると、日本の300名のiPadユーザーの内、60名が本をスキャンしたことがあり、別の90名が興味を持っている。まだ疑ってる?大きな動きがある事を裏付けるいくつかの数字をあげてみよう。富士通グループは今年6月、前月より倍の両面スキャナーを売り上げたと報告している。アマゾンは6月に4月の倍のスキャナーを売り、電機販売チェーンヨドバシカメラでは、本を安くスキャンしてデジタル化するデモンストレーションを店で行っている。また、スキャンサービスを提供しているJissenでは、毎日千から五千冊の本をスキャンしているという。

これからは本をスキャンすることが益々簡単で、しかも早く出来るようになるということだ。東京大学の技術ラボ、石川小室研究室の研究者によるデモ参照。

関連リンク
マガジン航への記事
スウェーデン作家協会のオンデマンド出版サービス
ヨーテボリ・ブックフェアへのブックバス
北欧から見たヨーロッパ電子書籍事情
Publit Blog: Big in Japan

水曜日, 11月 10, 2010

ノルウェーの本屋さんによる文学賞2010候補作

ノルウェーの書籍販売業団体 Bokhandlerforeningen が毎年授与している文学賞(Bokhandlerprisen)の2010年候補作が発表されている。受賞者発表は11月30日 Litteraturhusetで行われる。



YouTubeビデオに出てくるオスロの本屋Librisは、ノルウェーに127店舗を持つ最大のブックストアーチェーンで、オスロ店(Google Map)は2009年にオープンした。

関連リンク
Bokhandlerforeningen Facebookのページ
スウェーデンの文学賞アウグスト賞2010年候補作
Sofi Oksanenのフィンランディア文学賞受賞作を読む

土曜日, 10月 30, 2010

9000人のスウェーデンの母親達へのアンケート


十一万八千人の登録会員を持つママたちのウェブサイト、Familieliv.se が、2010年6月10日から8月10日の2ヶ月間、スウェーデンの母親を対象に行ったアンケート調査の結果をそのレポート "Sverige Mamma 2010" にまとめている。

無差別に選んだ3万5千人にアンケートが送られ、回答のあった一万人から九千九十二人の母親の回答を摘出してまとめたもの。

ブログなどで話題になっているのが、家庭に入りたい母親が増えているという結果。80年代生まれの女性たちは一歩後退して専業主婦を将来の理想モデルとし、女性の全国組織Haroの会長はスウェーデンの平等政策は時代遅れであると主張している。

常に一歩先を進んできたスウェーデンの女性達が今求めているのは、子供たちのために時間を割ける安らぎの家庭生活という本音。

関連リンク
北欧各国の育児休業に対する考え方比較
育児休業中のパパたちのブログ

金曜日, 10月 22, 2010

ノルウェーの図書館による電子書籍貸出プロジェクト

ノルウェーのBuskerud County, DrammenにあるPapirbreddenは、古い工業地域が再開発され2007年に正式オープンした知識集約型のサイエンスパークである。その一角にあるDrammensbibliotekには、地域の公共図書館、大学図書館、ビジネススクール図書館など性格の異なる三つの図書館がひとつの建物に集められている。そこで、ノルウェーのナショナルプロジェクトとして図書館の電子書籍と読書用端末の貸出プロジェクト(@ebok_i_bib)が進められている。

ノルウェー放送NRKのネットTVが貸出プロジェクト開始の様子を映像で伝えている。

関連リンク
Drammensbibliotekサイト
Drammen Library Wikipedia
北欧の電子書籍関連リンク
スウェーデンの電子書籍を図書館で借りてみた
デンマークの図書館によるオーディオブック・ストリーミングサービス

火曜日, 10月 12, 2010

Sofi Oksanenのフィンランディア文学賞受賞作を読む

2008年フィンランディア文学賞、2010年Nordic Council文学賞を受賞したSofi Oksanenの"Puhdistus"を読んだ。(英訳タイトル"Purge" スウェーデン語タイトル"Utrensning" 日本語訳は出ていないが「粛清」の意味。)

ヨーロッパに住んでいると、かつて鉄のカーテンの向こう側で起こっていたことを個人の体験談として旅行先のガイドさんや知人、あるいはスウェーデンにたどり着いて今はこの国に住んでいる人々などから未だに聞くことがある。この作品はフィクションだが、第二次世界大戦、冷戦、チェルノブイリ事故、90年代のエストニアと異なる時代背景の中で、ある家族の人生の記憶をランダムに交錯させながら物語が語られてゆく。話を聞いて想像していた向こう側の世界がこの作品の中で具現化している。

愛情、貧困、政治、恐怖、人身売買、語られているテーマは暗くて重いが、高品質なミステリーとして読むことも出来る。畳み掛ける劇的な幕切れが印象的。日本語訳が出ることを期待している。

関連リンク
Sofi Oksanen Wikipedia

木曜日, 10月 07, 2010

ノーベル文学賞を占うキツネザル


2010年のノーベル文学賞を誰が受賞するか、スウェーデンの日刊紙DNがサッカーのタコ占いを真似て、ストックホルムのスカンセン動物園にいるキツネザルに予想させている。題して「本年度ノーベル文学賞受賞者をめぐるワイルド・ゲーム」。発表は今日7日、当地時間13:00予定。

関連リンク
ノーベル賞授賞式ライブ(2008)

水曜日, 9月 22, 2010

犬の散歩

犬の散歩をお手伝いすることになった。体長一メートルぐらいの中型犬二匹。体が大きい割に気が小さいプルートと人なつっこいリディアに引っ張られて、今日は草むらに大の字に転けてしまった。私の手をすり抜けて、プルートが一目散に駆け去って何処へ行くのかと思ったら家に戻っていた。散歩に出かけたくない理由があったらしい。犬の心理を勉強しなくては。




自然に溶ける素材を使ったTikspacという犬の糞回収袋。犬の散歩道沿いに大抵備え付けられている。回収した糞は下のようなゴミ箱へ捨てる。

土曜日, 9月 18, 2010

スウェーデンの各種音声サービス

スウェーデンの音声に関わるサービスのニュースがいくつか目に付いたのでまとめてみた。

1. 出版最大手のBonnierがIrisと協力してオーディオブックのストリーミング・サービスLaudio.seを始めた。


2. 音楽のストリーミング配信をしているSpotifyオーディオノベルのストリーミングを始めた。

3. サイトの音声読み上げサービスを提供しているReadspeakerと音声自動合成システムのAcapelaが提携したというニュース。どういう新しい仕事をするのか、詳細は発表されていなかったので今後に注目。

尚オーディオ本のウェブや携帯へのストリーミングサービスはStorytelが既に提供している。

関連リンク
音に関わるビジネス
デンマークの図書館によるオーディオブック・ストリーミングサービス
WiMP: ノルウェーのspotify 音楽ストリーミングサービス
ljudboken.se オーディオブックの販売サイト
radiofy.se

火曜日, 9月 07, 2010

SNS + Story = eBook




北欧発のソーシャルネットワーク Stardoll (@stardoll) は、ファッションやセレブに興味をもつ女の子たちを対象にした世界最大級のSNSだが、世界最大の出版社ランダムハウスのライターと協力して "Mortal Kiss" というストーリーを制作し電子書籍としてStardollサイト上で9月6日から8週間にわたりシリーズで公開している。

出版社のライターが物語の登場人物を描き、SNSのプログラマーやデザイナーがそれに合わせてイラストや背景を仮想世界に作成し、SNSの会員も登場人物のファッションなどを作れるという電子書籍の新しい試みが行われている。

北欧発の世界的サービスのいいところのひとつは言葉の選択が出来るサービスがよく付いていることだが、日本語は例によって含まれていない。



関連リンク